品目紹介

打木赤皮甘栗かぼちゃ

出荷時期:6月〜8月

加賀野菜“打木赤皮甘栗かぼちゃ”の形は円錐栗型で、果肉は厚く粘質で、しっとりとした味わいである。極早生で、着果もよく、食味も良好で果皮の朱色が鮮やかで、料理の彩りとして親しまれている。1果重1.1kg位である。

早期着果の性質を生かしたトンネル早熟栽培で、密植的な栽培(600~700株/10a)が有利となる。
草性は旺盛で、親づるにおける雌花の着生が容易で結果しやすく、2~3果連続して結実する。子づるにも良く結実するが、子づるが貧弱な場合には結実しにくい。
果実の成熟日数は30日前後で、この頃が最も食味がよい。

歴史と現状

打木赤皮甘栗かぼちゃは、昭和8年、金沢市打木町の篤農家・故松本佐一郎氏が、福島県から赤皮栗(大正5年頃、福島県会津で成立した品種で会津栗、甘栗とも呼ばれる。→西洋かぼちゃの走り)を導入し、着果性、色のよいもを選抜し育成した。昭和18年頃にほぼ完成し、戦後発表された品種である。

戦後、金沢市安原地区で打木赤皮甘栗かぼちゃの栽培が広まり、昭和27~28年頃から京阪市場で圧倒的な人気を博した。当時のかぼちゃとしては、果色が鮮やかで美しく、果肉が厚く、甘いことから、金沢市の砂丘地はもちろん、関西・関東方面にも栽培が広まり、金沢の料理の彩りとして親しまれた。
その後、エビスカボチャの生産や消費者趣向の変化から需要が減り、わずか栽培されている程度となったが、現在、市場からもひきあいが多くなり、徐々に栽培面積が増えてきた。

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